3.11
あの日から一年。
地震発生時は仕事中でした。
大きくて長く続いた揺れに
初めて命の危険を感じました。
とっさに机の下にもぐって
お腹をかばいながら、
「絶対にこの子だけは死なせたくない!」と
強く強く思ったことを
鮮明に覚えています。
初めて胎動を感じたのは
その後頻繁に余震が続いていた頃。
小さな命が
愛しくてたまりませんでした。
その命が生まれ出て、
私の隣で笑っているなんて!
離乳食をあまり食べてくれないとか
重くなってきて抱っこがツラいとか
動きが活発でオムツ換えが大変とか
夫の休みが少ないとか
最近の悩みの、何とちっぽけなことよ…。
震災で犠牲になった多くの人たち。
その命ひとつひとつが、
かつて母親のお腹のなかで
数ヵ月間大切に育まれてきたもの。
どうか、
眠れる魂が安らかでありますように。